日本台湾学会会員各位
早稲田大学台湾研究所では今年1月31日(土)に、蘇峯楠氏(国立故宮博物院書画文献処助理研究員)および陳冠妃氏(国立台湾大学歴史学系助理教授)をお招きしてご講演いただきます。また、コメンテーターとして洪郁如氏(一橋大学大学院社会学研究科教授)を迎え、参加者の皆様とともに議論を行います。テーマは、「故宮の展示実践と阿里山文化遺産の保存から考える台湾史」です。
最初の報告者として、蘇峯楠氏が、「国立故宮博物院における展覧会の企画と台湾への探求――企画展『境界を超えて』(無界之涯)を中心に――」と題して報告を行います。蘇氏は、国立政治大学台湾史研究所で博士号を取得し、地図史、歴史地理、図像史を専門としています。国立台湾歴史博物館を経て、現在は国立故宮博物院で研究員として勤務されています。本報告では、2年前に国立故宮博物院で開催された企画展「境界を超えて」(無界之涯)を手がかりとして、なぜ今、16世紀を問い直す必要があるのかという問題を提起し、世界史における台湾の位置づけを論じます。
続く陳冠妃氏は、「帝国の森林から都市の記憶へ――台湾の文化資産保存法制における阿里山林業文化遺産――」について報告します。陳氏は香港中文大学で博士号を取得し、都市史および歴史人類学を専門としています。本報告では、文化遺産保存の視点から、阿里山林業遺産が体現する「植民地近代性」の矛盾を検討するとともに、嘉義製材所の調査や阿里山森林鉄道の重要文化景観登録を通じて、現代台湾がこの歴史をいかに文化遺産として再解釈しているのかを考察します。日本ではあまり聞く機会のない、台湾の博物館における展示企画や文化財保護に関する最新の知見をまなぶ貴重な機会です。みなさまぜひお越しください。
【故宮の展示実践と阿里山文化遺産の保存から考える台湾史】
日時:2025年1月31日(土)14:30~18:00(14時開場)
場所:早稲田大学早稲田キャンパス3号館606教室
講演:
蘇峯楠(国立故宮博物院書画文献処助理研究員)「国立故宮博物院における展覧会の企画と台湾への探求:企画展「境界を超えて」(無界之涯)を中心に」
陳冠妃(国立台湾大学歴史学系助理教授)「帝国の森林から都市の記憶へ:台湾の文化資産保存法制における阿里山林業文化遺産」
コメント:
洪郁如(一橋大学大学院社会学研究科教授)
備考:参加無料・事前申込不要
言語:日本語(一部中国語、通訳あり)
主催:早稲田大学台湾研究所、日本台湾学会定例研究会(関東)、JSPS科研費基盤研究(B)24K03162(研究代表者:洪郁如)